なぜ自転車保険は必要なのか?〜自賠責保険、自賠償保険の代わりとしての自転車保険の必要性〜
自転車保険加入者が増えている理由
自転車保険が注目されている理由は3つです。
(1)自転車対歩行者の事故件数が増加傾向
(2)高額な賠償請求判例が出されている
(3)車と異なり、自賠責保険の加入義務がない
【ポイント】
自転車事故による高額賠償に備えるために、1~2億円の個人賠償が設定されている自転車保険に注目が集まっています。
(1)自転車対歩行者の事故件数が増加傾向
2015年に「保険クリニック」が行った調査では、77%の自転車ユーザが「ヒヤリとした経験がある」と答えました。国内の自転車事故は年々減少を続けていますが、一方で自転車と歩行者の事故は2000年から2013年の間に1.5倍に増加しています。
さらに、自転車と歩行者の事故は死亡事故や後遺障害が残るような、大きな事故につながるケースも少なくありません。
(2)高額な賠償請求判例が出されている
9,250万円の賠償命令が出された平成25年の自転車事故をはじめ、ここ10年で1,000万円を越える賠償請求が出されるケースが数件出ており、車での事故に近い水準で賠償請求が出される判例が増えてきています。
また最近の判例を見ると、子どもが起こした事故でも高額な賠償請求が出されていることがわかります。高額賠償の事例について詳しくはこちらをご覧ください。
(3)車と異なり、自賠責保険の加入義務がない
マイカーを購入する際には自賠責保険の加入が義務づけられていますので、自動車事故で被害者を死亡させてしまった場合の賠償請求に対して最高で3,000万円までが補償されます。
更に、3,000万円超の高額賠償に備えて、70%以上の方が任意保険にも加入しています。一方で、自転車には保険への加入義務はありません。保険に加入していない状態で高額な賠償命令を受けたことで生活不安になったり、実際に自己破産に陥ったケースもあります。
このように、保険未加入の状態での高額な賠償請求は大きなリスクとなりますので、個人賠償が1~2億円程度で設定されている自転車保険が注目されているのです。
【ちなみに】車と異なり、ほとんどの自転車は整備を受けていない!
自転車は車と異なり、車検制度が整っていないことも特徴です。出荷時には点検が実施されてTSマークが付与されているのことが多いですが、その後更新して点検を受けている自転車は3%程度と非常に少なく、業界内でも問題視されています。
自転車保険には自身がケガをした場合の入院保障や死亡保障もついておるんじゃが、これは一般的な生命保険や子供保険よりも金額が低く設定されておる場合が多いんじゃ。多くの人は今入っている保険でカバー出来るから、わざわざ入院保障や死亡保障のために自転車保険に入る必要はないじゃろ。
自転車保険を選ぶときは個人賠償責任やロードサービス、自転車の盗難補償など自転車特有の事故や補償に絞って検討するのがおすすめじゃ。
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「滅多に事故なんか起きるわけではないしのぅ。毎月、保険料を払うだけ無駄という気がしてならんのじゃが。はて、本当に必要かのぅ?」